【転職時の在留資格チェックに】就労資格証明書とは?外国人雇用における安心の制度を徹底解説

【転職時の在留資格チェックに】就労資格証明書とは?外国人雇用における安心の制度を徹底解説
外国人を雇用する企業の人事担当者や、転職を考えている外国人の方にとって、在留資格と業務内容の適合性はとても重要なポイントです。
「この仕事は今のビザでできるの?」「不法就労にならない?」そんな不安を解消するのが、就労資格証明書です。
今回は、就労資格証明書の制度概要、取得のメリット、注意点、必要書類までわかりやすく解説します。
就労資格証明書とは?
就労資格証明書とは、現在持っているビザ(在留資格)で、実際に行う予定の業務内容が合法であることを出入国在留管理庁が証明する書面です。特に転職を伴う場面での申請が多く見られます。
この証明書により、外国人本人が在留資格に適した職種で働くことができることが明確になり、企業側としても安心して採用・雇用を進めることができます。
企業にも外国人本人にもメリットあり
【雇用主側のメリット】
- 外国人労働者の業務がビザの範囲内であることを客観的に確認できる
- 不法就労のリスクを回避し、企業としての法令遵守を実現
- 採用後のトラブルを未然に防止できる
【外国人本人のメリット】
- 転職活動の際に、「ビザ的に問題なく働けます」という証明になる
- 雇用側からの信頼性が高まり、就職・転職活動がスムーズになる
注意すべき2つのポイント
① 証明書があっても「更新保証」にはならない!
就労資格証明書は、業務内容が現在のビザに適合しているかのみを審査します。
そのため、将来の在留資格更新が保証されるものではありません。
たとえば、
- 税金の滞納
- 社会保険の未加入
- 素行不良
といった点があれば、「更新を適当と認めるに足りない」とされ、更新申請が不許可となる可能性があります。
② 提出しないことを理由に不利益な扱いは禁止
就労資格証明書の取得は任意であり、提出しないことを理由に不採用にしたり、不利益な取り扱いをしてはいけません。(入管法第19条の2第2項)
証明書があることで企業側が安心できるのは事実なので、取得を推奨する形で進めるのが望ましい対応です。
申請には多くの書類と時間が必要
就労資格証明書の交付申請には、さまざまな資料が必要です。
出入国在留管理庁の公式サイトにも必要書類一覧が掲載されていますが、それはあくまでも最低限のものにすぎません。
▼ よく提出される補足資料(一例)
- 前職の退職証明書
- 源泉徴収票
- 転職先の雇用契約書
- 業務内容説明書(雇用理由書)
- 転職先の登記事項証明書 など
特に業務内容がビザの活動範囲に該当することを示す説明書や資料は非常に重要で、資料の準備に不備があると審査に時間がかかるだけでなく、結果に影響する可能性もあります。
在留期限が迫っている場合は申請できないことも
転職をした場合、申請から交付まではおおよそ1~3か月程度を要します。
就労資格証明書の申請を検討する際は、十分な余裕を持って早めの準備・申請を行うことが大切です。
最後に|不安なときは専門家へ相談を
就労資格証明書は、ビザに適した業務を行っているかどうかを確認し、外国人の雇用や転職の不安を解消するための有効な手段です。
一方で、提出書類の準備や審査のポイントには専門的な知識が必要になることも少なくありません。
当事務所では、外国人雇用・在留資格に関する手続きのサポートを行っております。
就労資格証明書の取得をご検討中の企業さま・ご本人さまは、ぜひお気軽にご相談ください。
めぐみ国際行政書士事務所の特徴
めぐみ国際行政書士事務所では、以下の分野でのサポートを提供しています:
- ビザ申請
就労ビザや留学ビザ、家族滞在ビザなど、さまざまなビザ申請に対応しています。 - 永住・帰化申請
日本での生活を安定させたい方のために、手続きのすべてをわかりやすくサポートします。 - 外国人雇用
企業が外国人スタッフを採用する際の在留資格確認や労務管理のアドバイスを行っています。 - 日常の困りごとサポート
日本で生活するうえで直面するさまざまな課題を一緒に解決します。
困ったときはご相談ください!
行政手続きに関する悩みや不安を感じたら、ぜひお気軽にご相談ください。
めぐみ国際行政書士事務所は、親しみやすさと分かりやすさを大切に、皆さまが安心して日本での生活を送れるようお手伝いします。
プロフィール
行政書士・鈴木恵。日本と上海の大学を卒業後、約12年間、国際線客室乗務員として勤務。多国籍のお客様との出会いを通じて、日本での留学や就労を目指す方々の夢に触れる。行政書士として、在留資格の申請をはじめとする外国人支援に注力中。
「飛行機を降りたその先にも寄り添える存在に」をモットーに、ひとりひとりの過去・現在・未来を大切に、丁寧にサポートしています。

「こんなことで相談していいのかな?」と思うような小さなことでも、どうぞ気軽にお問い合わせくださいね。